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一夜限りでは終わりたくない
第2章 曖昧な関係
「こんなにたくさんの服を頂いてしまい、どうお礼を言えばよいのだろう。」
私は用意された部屋に服を運んでもらい、その量を見て大きく息を吐いた。
いくらウィンウィンの関係と藤堂副社長は言っていたが、これでは私が助けてもらってばかりのようだ。
部屋の中央にはセミダブルくらいの大きさのベッドが用紙されており、デスクや鏡台、ソファーセットまで用意されている。
ふと部屋の奥に目を向けると、入り口意外にもう一つドアが付いている。
私は不思議に思い、そのドアを開けてみた。
「う…噓でしょ!」
そのドアを開けると、隣にある藤堂副社長の部屋と繋がっているではないか。
思わず私の頭の中に、今朝藤堂副社長が言っていた冗談のような言葉が思い浮んで顔が赤くなった。
たまに抱かせろという言葉は本当なのだろうか。
自分が考えたことが恥ずかしく、フルフルと首を左右に振った。