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年上主義
第1章 電車通学①
暑苦しく酸素の薄い電車を引っ張られるように降りてホームを翔る風に身体を晒す
「あ、あ、あの…その……」
真っ正面から僕を見つめる彼女に視線を合わせずに僕は自分の靴の先を見ながら何か必死に言葉を探す
謝罪の言葉を述べるべきなのだろうが、僕の脳裏に浮かんだのは…
「好きですっ!!付き合ってくださいっ!」
最初に言いたくて言えなかった言葉
(うわぁぁ!何言ってんだ!取り消し!今の取り消し!)
心の中でどれだけ騒ごうと今更撤回など出来ない
ぎゅっと目を瞑り判決を待つ