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第11章 夜の星②

（どうしたら良い…？どうしたら…）

その答えは解っている

この恋を止めたら良い
諦めて失恋を認めてしまえば良い

答えは解っているのに、したくない
したくなければ、やり方もわからない
そうして沼みたいな哀しみにずぶずぶとはまって行くのだろう

落ち着いた時には部屋は泥棒に荒らされたのかと思うほど酷い状態だった

（はぁ……）

片付ける気になれずにベランダに出る
夜風が頬を撫でるが冷たくはない
それでもいくらか気持ちは良い

滅多に吸わない煙草に火をつけてもやを吸い込む