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年上主義
第12章 図書室遊戯②

「僕の方が彼女を幸せに出来るからですっ!!」
殴りかかって来そうな勢いで立ち上がる島本先輩
逃げたくなるくらいギリギリ
でも、後悔したくなくてキッと真っ直ぐ見る事しか出来ない
息が詰まりそうな沈黙を破ったのは伊藤先輩
島本先輩のズボンを小さく摘まんでゆっくり立ち上がる伊藤先輩の顔はまだ真っ赤だ
「…太一と一緒にいると凄い楽しいの…」
紡ぎだす言葉は震えているように聞こえる
それは僕にとって悲しい言葉だけど…目をそらせない
真っ直ぐ見つめ合うこの瞬間
失恋直前だと言うのに僕はまだ惹かれ続けてる

