この作品は18歳未満閲覧禁止です
年上主義
第5章 夜の星①
「それなら……」
狭い空間で小林さんは体勢を変えて向かい合わせになる
「私も一緒に悪くなるわ」
言い終わると小林さんは背伸びをして俺の唇に触れる
何回も経験した事がある触れるだけのキス
だが、どの過去にも感じた事のない熱いキズが胸に刻まれて
その熱が恋をグラグラと煮詰めて行く
互いに抱き締めあって触れるキスはこの限られた空間の中では神聖なものに感じられて性的な興奮を消し去り
もっと真っ白で純粋な清いものになる
(俺…この人の事、好きになりそう…)