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わたしの彼は 甘くて強引
第3章 旅先の一夜

「わたし…っ…先に歯を磨いてきますね」

「ああ」


半分逃げるような形で洗面所に駆け込む



ドキドキ



コップに水を入れて軽く口をゆすぐ…



「布団に入る前に、ついでに下着も脱いでおけ」


「――!?…ゴフッ!」


匠の声に反応して、柚子は激しく咳き込んだ。

匠はテレビのチャンネルを回しながらそんな彼女に呼びかける。



「――…聞こえたのか」


「ケホッ…ケホッ…っ、はい…!」




――正直、匠さんとの夜は少し久しぶり…


この一年間は、匠さんは病院に勤務したてで慣れるまで大変そうだったし

わたし自身、卒業論文やら院試などで忙しかった。



だから一段落したこの時期に、こうして二人の時間を持てたわけだけど…。



「…やっぱり…」


緊張…っ…する




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