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わたしの彼は 甘くて強引
第3章 旅先の一夜

「ハッ、…この程度で終わらせてほしいのか?」
「…っ…?」
「胸だけでは足りないだろう、俺の指をどこに欲しい…」
「…ハァ…っ…どこ…?」
ニヤリと笑って柚子の顔を覗き込んだ匠は
意味の飲み込めない彼女をからかうように言った
「疼く場所がある筈だ…」
「――…!」
「甘い香りを漂わせてな…」
「…えッ…!!…っ…あッ…ン」
肩のラインをなぞった舌に
彼女の戸惑いの声は邪魔を受ける
確かに、彼の言うとおり…
じわりと溢れた密の匂いが、早くも二人の鼻にとどいていた。
《疼く場所があるだろう》
匠の言葉で耳まで赤くなってしまった柚子は、自分を試す彼の意地悪さを憎んだ
「…はぁ…ぁッ…っ…」
「恥じる必要はない、……早く言え」
「……ッ!…あ…る…」
「…どこだ」
「――!」
柚子は目を見開く
この人…やっぱり…っ
意地が悪い…――!

