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君とメメント・モリ
第15章 もういちど、あの言葉を言え
「これも、嘘か?」
「これは、ほんとです」
「あれは、嘘か」
「あれって?」
「翼さんは私のものだから。夏美に渡すわけにはいかない、っていうのは」

あの時はたしかに、死神と夏美を引き合わせるわけにはいかなという一心だった。が、本当にそれだけだったろうか。翼を夏美に譲りたくない、そう思ったのではなかったか。
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