この作品は18歳未満閲覧禁止です
君とメメント・モリ
第21章 仕事始め
スマホのアラームで目覚めた凛は、ニュースを横目にリビングを通り過ぎ、洗面所に入った。
洗顔を済ませ、一人分のトーストと目玉焼きを準備し、コーヒーメーカーで一杯のコーヒーを落とす。テレビの天気予報を眺めながら食べ終えると、化粧を済ませてスーツに着替えた。
今日は仕事始めだった。年末年始の間に色々なことが起きたが、一周巡って結局日常に戻った、という気分だった。ただ違うのは、心の片隅に、拓斗とは別の恋しい人が棲みついた、ということだった。