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君とメメント・モリ
第6章 なぜ死神は現れたのか
「死神は普段食べないんですか」
むせた男に水を勧めながら、凛は尋ねた。
「必要はないからな。死神のエネルギーの源は、人を死に導くことだ。それが死神の生きがいであり、キャリアでもある。俺は死神としてはそれなりの身分を持っている。本来お前のような下賤の者は口をきけない立場にいるんだ。この機会をありがたく思え」
凛は男の奇妙な上から目線の言葉にしばらく沈黙したが、気を取り直して口を開いた。
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