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淫夢売ります
第16章 淫らな紋章:溺れる罪
「もしもし」
男性の声。須貝だ。
「ああ・・・う・・・」
何時間もオナニーをし続けたせいか、私はうまく喋れなかった。
「あれ?桜井さんですか?どうなさいました?」
「か・・・身体が・・・」
「身体が?具合が悪いですか?」
違う・・・違うの・・・
「身体が・・・収まらないの・・・」
心なしか、電話の向こうで小さく須貝が笑った気がした。
「淫紋が発動してるんです・・・性欲が高まるのは当然です。順調な証拠です」
「ちが・・・これ・・・どうしたら・・・。ずっと、オナニー・・・止められない・・・」
「おやおや。あれからずっとオナニーしていたんですか?いやらしいですね。桜井さんは。」
「もう、オナニーだけじゃ、収まらないのぉ。どうしたら・・・。」
やっとうまく喋れるようになってきた。受話器の向こうで須貝がわざとらしく小さいため息をつく。
「朝早いですけど、アフターケアをいたしますね。いいですか?よく聞いてくださいね。これから、男性を数人手配して、桜井さんのマンションに派遣いたします。その方たちになんとかしてもらってください。どうするかは、桜井さん次第です。」
男の人・・・。ああ・・・
男性が来る、ということを想像しただけで、私の脳内は卑猥な妄想でいっぱいになってしまう。

これで、セックスできる。セックスできる。セックスできる。

そのまま、また、陰部に手が伸びそうになる。
その時、須貝が制止の言葉を放つ。

「ダメですよ!オナニーしちゃ!」
見透かされたようでびっくりした。秘所に伸びつつあった手が止まる。

「桜井さんは私にこんなに朝早く仕事をさせたんですから、少しペナルティです。この電話、ビデオ通話にしましょうね。いいですか?私が手配した男性がそちらに着くまで、決してオナニーしちゃダメですよ。もし、ビデオに写っているあなたがオナニーしていると判断したら、すぐに男性たちには帰ってもらいますから。ほら、早く、早くビデオ通話にして。しないと、そもそも、手配もしてあげませんよ?」
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