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淫夢売ります
第21章 Deep Sea:沈む海
僕がたどり着くと、何も言わないうちに、玄関口の扉がゆっくりと開いた。まるで僕が来るのを待っていたかのようだった。人力かと思ったが、特に人影はなかった。機械仕掛けなのだろうか?僕はそのまま入っていった。
入るとすぐに大広間のようになっていた。左右に回廊式の階段があり奥に大きな扉がある。左右の階段の登り口の奥にもそれぞれ扉があった。奥の間と両翼があり、二階は客室といったところだろうか?
高い天井の何処かに明り取りの窓があるようだ。広間には月光の青がいくつも落ちていた。その広間の中央まで来て、あたりを見回していると、突然後ろから声をかけられた。
「おかえりなさいませ。真人さま。」
びっくりして振り返った所にいたのは、肌が透ける青いドレスを着た女性だった。青いドレスが、キラキラと月明かりを照り返している。
女性は肩を越す黒髪と、少し大きな印象的な目をしていた。両の腕はこの薄暗がりでもわかるほど、抜けるように白かった。
女性がそっとかしずく。
「澪です」
立ち上がると、ふわりと僕に抱きついて、キスをしてきた。ふんわりとやわらなか唇が押し付けられてくる。そのまま澪に手を取られ、導かれるがままに古城の二階に上がった。大きな扉を開くと、天蓋がついた大きな寝所がある。
そこに、澪が腰を掛け、僕の方を見た。怯えたような、乞うような、不思議な揺れる瞳だった。するりと青い衣を脱ぐ。窓から入る月明かりが、澪の肌を青く染め上げた。
何をするべきか、何も言われなくても、僕には分かっていた。
入るとすぐに大広間のようになっていた。左右に回廊式の階段があり奥に大きな扉がある。左右の階段の登り口の奥にもそれぞれ扉があった。奥の間と両翼があり、二階は客室といったところだろうか?
高い天井の何処かに明り取りの窓があるようだ。広間には月光の青がいくつも落ちていた。その広間の中央まで来て、あたりを見回していると、突然後ろから声をかけられた。
「おかえりなさいませ。真人さま。」
びっくりして振り返った所にいたのは、肌が透ける青いドレスを着た女性だった。青いドレスが、キラキラと月明かりを照り返している。
女性は肩を越す黒髪と、少し大きな印象的な目をしていた。両の腕はこの薄暗がりでもわかるほど、抜けるように白かった。
女性がそっとかしずく。
「澪です」
立ち上がると、ふわりと僕に抱きついて、キスをしてきた。ふんわりとやわらなか唇が押し付けられてくる。そのまま澪に手を取られ、導かれるがままに古城の二階に上がった。大きな扉を開くと、天蓋がついた大きな寝所がある。
そこに、澪が腰を掛け、僕の方を見た。怯えたような、乞うような、不思議な揺れる瞳だった。するりと青い衣を脱ぐ。窓から入る月明かりが、澪の肌を青く染め上げた。
何をするべきか、何も言われなくても、僕には分かっていた。