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淫夢売ります
第22章 Deep Sea:溺れる深海
☆☆☆
「あらあら・・・これ、どうなるのかしら?」

深夜のモルフェ。ユメノが黒いクロスのかかった机の上に裏面の赤い二枚のカードが並んでいた。

「何してんだ?今日はまだ寝ないのか・・・ユメノ」
バックヤードからひょいと顔を出したのはカグラだった。今日は病院の夜勤がないので、彼もモルフェに帰ってきていた。

ユメノはたまに夜寝ないことがある。それは、ユメノがモルフェのカード、アスモデウスのカードを通じて淫夢を食らう必要があるということに関連している。

モルフェで販売している裏が青いカードで見た淫夢は、ユメノが手元に保管している赤い背のカードを通じてユメノにも同期される。そして、その同期した淫夢に吐き出された欲望を、ユメノは、正確に言えばユメノの眼に移植されたウィジャの眼が食らうのだ。

ウィジャの眼は定期的に悪夢を喰らわなければ暴走し、ユメノを食い尽くしてしまうのみならず、その魔力を際限なく振りまき、周囲の人間の欲望を暴走させることになる。

なので、人が夢を見る時間にユメノは夢を食らうために起きていることはよくあるのだ。

カグラもそれを知っているので、別に珍しいことではないと思ったところだが、机の上を見て、おやと思う。

「今日は二人から夢を食うつもりか?」

机の上にあるカードは二枚。

一枚は『胸を隠すように腕をクロスにしている全裸の女性のカード』
耽溺を表すカードだ。
もう一枚は・・・
『下半身が魚の女性が深い海を泳ぐカード』
だった。

「ふふ・・・そうね・・・。2人分、食べられるかしら?
 どうなるのかな・・・楽しみなの。
 この子、真人って言うのね?
 海の底から・・・、戻ってこれるかしら・・・」

ユメノのウィジャの眼が漆黒にぬるりと光る。
そして、ユメノの白い指先が、人魚のカードをそっと撫でた。

「あなたは・・・たどり着けるのかしら?」

三日月のように目を歪ませて、ユメノが嗤う。
カグラがすっと目を細めているが、そちらを見ていないユメノは、それに気づくことはなかった。
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