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淫夢売ります
第39章 仮面の夜会/二夜目:ダン・ル・テリエ
☆☆☆
不意に目が覚めた。

目が覚めても自分がどこにいるか、すぐに分からなかった。
あのバル・マスケの部屋にいるのか、それとも・・・。

目を開くと、見知った天井とシーリングがぼんやりと見えた。それが目に写ってしばらく経ってから、ようやく私は自分が自宅の寝室にいることを理解した。

汗びっしょりだった。

額や首筋から汗が流れ落ちる。もちろん、ショーツの中もひんやりとしており、秘所がグズグズに濡れているのもすぐに分かった。

目を閉じるまでもなく、思い出す。先程の自らの痴態を。
何人もの面前で、蹂躙され、何度も何度も絶頂し、ついには自らバイブを挿れてほしいと懇願し・・・

そして・・・

じゅん、とその部分が快感の残滓を主張するかのように疼く。

お尻まで・・・

オマンコ、お尻・・・
あんなに・・・私・・・私・・・

思い出して、それだけで身体が熱くなりかける。

何度も、何度もイカされた快感の余韻はまだ私の中で熾火のようにくすぶっていた。そして、また、私の指は自動人形のようにそこに導かれ、ぬるぬるになったアソコを、オマンコをいじり始めてしまう。

んん・・・ああっ!

指が止まらない。
身体が震える。
でも、足りない。足りないの・・・

つい先程まで狂ったように与えられ続けた快感への異常な渇望が、私の中で膨らみ続ける。

私、私の身体、私の心・・・どうなって、どうされてしまうの?

こんなことやめなきゃと、私に残った微かな理性が訴えたが、それは何の意味も持たなかった。あまりにも強い快感の奔流に私の意識はあっという間に流される。

今度は『また来い』などと命令はされていない。
でも、だけど・・・
きっと、また、私はあの夢に堕ちる。

そんな確信をもっていた。

隣では、何も知らないで眠る、夫の軽い寝息が聞こえていた。

下半身をビチャビチャに濡らしたまま、私はまた、夢へと堕ちていった。
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