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淫夢売ります
第40章 仮面の夜会/二夜目:ル・ラパン・ガンバード
里宇が冷めかけたカフェラテを飲む。唇の横にあるチャームポイントのほくろ。彼女もまた、夢の中では、あの可愛らしい唇で、血管の浮いたいやらしく怒張したペニスをしゃぶったりしているのだろうか?済まして真面目そうな表情をしているが、あの瞳の奥にどんな淫らな欲望を隠しているんだろう?あの細い身体に太いペニスが深々と突き刺さったら、幾人もの人に犯されたら、あの顔も快感に歪み、淫らにオスの精液を求めるところまで堕ちるのだろうか?

優里もアイスティーを飲む。唇は意思の強さを反映するかのように少し厚めだ。髪の毛をかきあげる何気ない仕草。アクセサリー制作をするのにふさわしいような、細く繊細そうな指先と、それに比してボリュームのある胸。彼女はセックスの時、どんなふうなのだろう?男を攻める方なのか?それとも意外にも、受け・・・だったりするのだろうか?縛られて、後ろと前に同時にバイブを挿れられめちゃくちゃに犯されたら、涙を流して顔をぐちゃぐちゃにして悶え狂ったりするのだろうか?

二人が、欲望に堕ちるさまはどんななのだろう?
それを想像すると、ゾクリと寒気にも似た興奮を感じた。

「・・・亜希子んちはどう?」

突然、名前を呼ばれ、はと気がつく。

「うちは、バーみたいなところで・・・」

言いかけて、はと気がつく。二人が奇妙な顔をしていたからだ。

「じゃなくてさ、なんかぼーっとしていた?」
「亜希子さんのところ、夏休みどうやって宿題やらせていますって話ですよ」
呆れ顔の優里。里宇がすかさずフォローに回ってくれたので、なんとか話題となっていることを掴むことができた。

「ああ・・うち?うちは・・・パパが結構やってくれて・・・」

そう、夫はいい人だ。
確かに帰宅は遅い時が多いが、子育てにも積極的。私の下手な料理も黙って食べてくれるし、結婚記念日には花を買ってきてくれたり、気を使ってくれる。

でも・・・

おしゃべりに興じる二人のママ友たちの声が、再び遠くになっていく。
私の意識は、またすぐに、あそこに戻っていく。

あの、淫靡な真夜中の店
バル・マスケ・・・に。
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