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淫夢売ります
第44章 淫らな選択:戻れない・・・
ホテルで味わった、身体中がとろけるような絶頂、
そして、今も微妙に与え続けられる性感・・・

身体がとろ火でじっくりと煮込まれているように熱い。
息が自然と荒くなってくる。

帰る・・・やめる・・・ここで・・・

朝、電車の中で私の芯を貫いた硬い男性の象徴
その感触は私の中に刻まれてしまっている。

杉村は分かっているのだ
私が、ここでやめることができないことを
やめることができるわけがないことを・・・

たくさん、女の快楽のスイッチを押しまくって
性感を身体の奥から引きずり出して
頭の中も、身体のうちも、ぐちゃぐちゃに犯し尽くして
高めるだけ高めて、放置して

それでなお、自分で選ばせようとしているのだ
自らをもっともっと辱める道を・・・私自身に選ばせようとしている・・・

ぐっと、両の拳を握りしめる。
興奮と期待、理性、恥辱・・・色んな感情が頭の中に入り乱れ、視界は真っ赤に曇り、頭はくらくらしていた。

わ・・・私は・・・私は・・・・

電車が滑り込んでくる。目の前で止まり、扉が開く。
人が電車の中から溢れでてくる。

あ・・・ううぅ・・・

足が震える。でも、前に。
身体が、動く・・・意思に反して
欲望に、従って

多分、一瞬のことだった。気がつくと、私は電車の中にいた。後ろからたくさんの人が入り込んできて、あっという間に奥に追いやられる。

はあ、はあ・・・・
い、行かなくちゃ・・・

熱に浮かされたようだった。
ブブブブという玩具の振動音があたりに響き渡っているような気がする。周囲の人をかき分けて、進む。迷惑そうにこっちを見る男性、女性客が身を捩った拍子に持っていたバッグが胸にあたり、それがおっぱいにさらなる刺激を与え、甘い声を上げそうになってしまう。

そんなふうにして車両の中を歩いていると、絶対にそんなことはないと頭では分かっているけれども、みんなが私の方を注目しているような気がしてならないのだ。

たらりと、愛液が太ももを伝うのがわかる。

もう・・・もう・・・早く・・・早くぅ・・・

やっと、隣の車両についた。貫通扉を開くと、目の前に杉村がいる。
その姿を見て、本当に安心してしまう。

「やっぱり来てくれたんですね・・・」
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