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淫夢売ります
第9章 花と蜜:蠱惑の花
☆☆☆
なんだかかんだ考えている内に、よく眠れないまま夜が明けてしまう。やっぱりこのままじゃあ良くないよな・・・などと思いつつ、会社に行く。

迷いはしたけど、思い切ってモルフェの場所を聞いてみた。すると、たまき自体は場所を知らないとのことだが、行ったことがあるという人を紹介してくれた。

それは、篠田さんという女性だった。たまきに仲介してもらい、その女性に会うことができた。篠田さんは専業主婦のようで、昼間しか時間がないということだったので、私は時間休暇を申請して、会いに行くことにした。

カフェで待ち合わせをしたのだが、現れたのは絹のようなロングヘアのおしとやかそうな女性だった。年齢は30代後半くらいだろうか?モルフェの売る夢の内容を考えると、若干意外ではあった。
篠田さんに対して、早速にモルフェの話を切り出したのだが、とたんに彼女が顔を真っ赤にして下を向いてしまった。やはりモルフェの利用をしたことがあるようだ。ちょっと直接的すぎただろうか?
しばらく「あの、ええと」など、要領を得なかったが、なんとか場所を教えてもらうことができた。

ただ、最後に「結構・・・すごかったので・・・注意して下さいね」と耳まで赤くしながら教えてくれた。
一体、この人はどんな夢を買ったのだろう?さすがにそれを聞けるほど無神経ではなかった。

☆☆☆
篠田さんと会った2日後に私はモルフェの戸を叩くことになる。
彼女から教えてもらった通りの場所にあった。狭い間口に木の扉、入り口にはやはり木製の札がかかっており「Oniromancie Morphée」とある。これが「夢占 モルフェ」という意味だそうだ。

店内にはたくさんのビロードの幕がかかっており、星や月のオブジェが飾り付けてある。いかにも占い屋らしい怪しげな雰囲気だ。

奥にテーブルがあり、女性が座っていた。
彼女がここの主人の『ユメノ』だろう。

「こんにちは。本日はどのようなご用向ですか?」
ユメノが気さくに声をかけてくる。ものすごく瞳の黒い人だ。日本人の瞳は黒いというが、ここまで深い黒の人は見たことがない。ただの黒ではなく、不思議な深みのある黒だ。吸い込まれてしまいそうだ。

ええと、確か、ここで・・・
「夢を買いに来たのですが」
こう言わなきゃいけないんだった。
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