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淫夢売ります
第10章 花と蜜:淫らな蜜
ああ・・・いい・・・すごく・・・。
これ・・・いいよぉ・・・。

あたりに立ち込める花の香が一層強くなったかと思うと、私の意識がゆっくりとそれに解けて消えていった。

☆☆☆
ぱちん、と目が開く。
見知った天井、暗い部屋。

ほら、やっぱり夢だった。

今日は、会社でバックでイカされちゃった・・・。
そのまま右手を女の芯に這わせる。パジャマ越しにも分かるほど熟れてとろとろしているのが分かる。

ああ・・・すごい・・・。

そのままそっとパジャマと下着を下ろして、ベッドの中で下半身を露出してしまう。最近はいつもこうだ。夫は一旦眠りにつくと、まず起きない。なので、横で私がこんなに卑猥なことをしていても気づくことはなかった。

そのまま、陰唇を二本の指の腹でこねるように撫でる。性感が高まってくると我慢できずに、指を濡れてぐちゃぐちゃしている膣口に沈めていく。そうするとさらに、ゾクッとした快感が湧き上がってくる。この頃にはぷっくりと膨らんでいるクリトリスの準備もできてしまっているので、親指にたっぷりと愛液をつけ、それをこねるようにしてさらに性感を楽しむ。もちろん、人指し指はクリクリと膣口の中で動かしている。

こんなふうに、私はオナニーをしている。

「あああ・・・いい」

なんとか声を抑えようとするが、どうしても漏れてしまう。
性感が高まり、腰の奥がムズムズし始める。ああ・・・イキそう・・・。
そのまま指を早めると、キュッキュッと膣が締まるのが指に感じられ、腰が痙攣するように震える。下唇を噛んで、声を我慢する。

ジワーッと広がる快感の波がゆっくり収まると、深い深い安心感にも似た感覚が広がってきて、力が一気に抜けた。

「はあ・・・・」

快感の余韻にひたり、眠ってしまいそうになるが、このまま眠ると、下半身を露出した状態で寝ているという醜態を夫に晒すことになる。さすがにそれはまずかろう。

重だるい身体を引き起こし、私は浴室に向かった。

ああ・・・なんだか夢の中の花の香がするようだわ・・・。
不思議と夢の中でいつも香っている香りが今もまだ漂っている錯覚に陥る。

あまりにも何度も淫夢に浸ったせいで、私の脳内で、この香りがセックスや性感と結びついてしまったのかも知れない。
この花の匂いがあれば、もしかして、現実の淳也も夢の中のように私を貪り尽くしてくれるのだろうか?
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