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きのうの夜は
第2章 情事
「あ、あう、ん…」
私の口から声が出てしまった。
「あぁ、す、凄いなぁ…彩夏の身体はいい…」
どうも男とはベッドインしてしまうと、女を下の名前で呼ぶらしい。
自分の所有物だと思っているのだろうか。
吉村は腰を動かしピストンして来た。
それと同時に私にも同じように言ってきたのだ。
「彩夏、お前も腰動かしてくれ…」
「え?」
「腰、動かしてくれ…俺が気持ち良くなるように…」
私はこれを聞くと少し驚いたが自分の腰も動かしていった。
すると、吉村は気持ち良くなったのだろう。
ものの、数分も持たずに精子を私の身体の奥深くへと放ったのだ。
まるで、初めてセックスをした青年の様だった。
私はちょっと拍子抜けしてしまった。
こんなにも早く逝ってしまうとは思わなかったからだ。
前儀も殆どしていなかったように思う。
今から思えば吉村は女性経験が余りなかったのだと思う。
だから愛撫もそんなにされず、直ぐに挿入れられて果ててしまったのだ。
この時、私はエクスタシーを感じていなかった。
この先、こんなセックスが続いてゆくとは自分でも思っていなかったのだ。