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トライ アゲイン
第1章 序章

不意に祐介パパの反対の手が伸びてきて、
安祐美の目を覆った。

「え、何?」

「怖いか?」

「う、ううん…でも何?」

「目を閉じたほうが感じるだろう」

「…」

こんなことをされるのは初めてだった。
今までのパパ活のオヤジたちは、
セックスの最中も俺を見ろとばかりに
安祐美の視界の中にズケズケとその中年のくたびれた顔を見せつけてきた。
なのに目を閉じろだなんて…
こんなプレイは初めてだった。
安祐美は祐介パパの大きな手のひらの中で
静かに目を閉じた。

不思議と妙な興奮が沸々と沸き起こる。
だけど、少しも恐怖心などなかった。
目を閉じて、次に何をされるのかという怖さよりも、どんな風に愛してくれるのだろうという期待の方が大きかった。

出会って数時間しか経っていないのに、
ホテルに連れ込まれてヤリ目だとばかりに荒々しく抱いてきたオヤジ達とは全く違った付き合いをしてくれる祐介パパ。

ほとんど知らない人も同然なのに…
目を閉じて自分だけの世界に閉じこもると
割れ目を往復する祐介パパの指の動きが、
よりリアルにくっきりと感じられて、
安祐美は視覚を奪うことで得られる気持ち良さを初めて知った。

「…ぁ…っ」

小さく声が漏れてしまう。
こんなに自然に声が出ちゃうんだ、と初めて自分がこんなにもエロい声が出せるんだと、安祐美は自分自身で驚いた。

くちゅっと小さな水音が聞こえ始める。

なぞる力が少しだけ強くなって、
クリトリスに濡れた指先が触れる度、安祐美の体はわずかに震えた。

「そのまま、目を閉じてなさい」

体を洗うための手拭いでギュッときつく目隠しをされた。

「怖いことはしないからね」

祐介パパの囁きが耳元で吹き込まれる。

割れ目をなぞっていた指先が離れて、
次の瞬間、祐介は密着していた体を離すと
前触れもなく安祐美の太ももを優しく撫でた。
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