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トライ アゲイン
第6章 陸上部の飛鳥先輩
「さあ、僕の部屋に来ておくれ、
堅苦しくしないでいいよ
うちはさあ、共働きなんだ
だから誰もいないよ」
そのように言われても
憧れの先輩の自宅なんだから
我が家で寛ぐというわけにはいかない。
「適当にベッドの上にでも座ってよ」
男の子らしい散らかった部屋…
ベッドに腰かけるなんて出来ないと思ったが
どうにもそこに座るしかスペースが見当たらない。
仕方なくベッドの上に腰かけた。
「グリップテープ、この辺に置いてあったはずなんだけどなあ」
飛鳥先輩は乱雑に積み上げられた衣類を掻き分けて、部屋に這いつくばって床を探し始めた。
だけど、飛鳥先輩の視線は床を探すと言うわけでもなく、チラチラっとベッドに腰かける安祐美の足首を舐めるように見ていた。
やがて、飛鳥先輩の視線は安祐美の足首から膝へと…
そして当然のように制服のスカートの中を覗き込む。
その視線に耐えられずに、安祐美は太ももをピッチリと閉じて視線をその奥にやるのを阻止した。
「おかしいなあ…
あっ、そうだ枕元にあったかもしれない
ちょっと探してみてよ」
そう言われて安祐美は正直にベッドに四つん這いになって枕元をゴソゴソし始めた。
「グリップテープなんてないみたいですよ」
そう言って、さっきまで這いつくばっていた飛鳥先輩の方を見やると、そこに飛鳥先輩の姿はなかった。
背後に人の気配がしたのでハッとして後ろを振り返ると、飛鳥先輩はベッド脇にひざまずいて安祐美の尻を覗き込んでいた。