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12歳年下の彼のお誕生日の話
第5章 7月7日 PM編
看護師は…
患者様の身体に触れてケアをするので
常に爪は短くしている…、職業柄
仕事中は何度も手を洗ったり消毒したりするから
手や爪がアルコールで乾燥しやすいから
ネイルケアをしてる看護師は居ても
ネイルアートをしてる看護師は居ない。
そう…今日は……、普段はしないけど
ネイルシールで…ネイル…をして来て居た。
これも……今日と、明日が済めば
仕事にはして行けないから剥がす物で。
この…2日間は持って欲しいから
トップコートで保護はしてある。
その…今日は…一番綺麗な自分に
少しでもなりたくて…して来た事だ。
『こ…小林サンは…ネイルアートとかって…』
森園さんは……事務職だから…、
そんな派手なネイルじゃなかったけど
いつも綺麗にメイクして、ネイルして
香水だって…付けてたし…
髪の毛の色も…看護師だったら…ちょっと
年配の看護師さんに嫌味を言われそうなぐらいな
そんな髪の明るさをしてたから…。
『蛯名さんは…いつも可愛いけど…、
今日の…蛯名さんは…特別な感じがする…』
『………すっ、すいません…、
な、なんだか…凄い…えっちな事
したい子…みたいに…なっちゃって…』
『そんな事…無い…ですよ…、
嬉しい…です…僕は…。それだけ
蛯名さんが…僕と…過ごす夜を…
大切に…したいって考えてくれてるって
目に見える形でも……その…、感じてる…ので。
僕は…蛯名さんには…感謝しかありませんよ…』
イルカショーが始まる5分前には…
スタジアムは…人が一杯になって来て。
遅れて来た…如何にもな関西のおばちゃんが
結構強引にここ空いてるわよと言って
隙間にグイグイと入って来たので、
隣の人と適度に取って居た感覚を
そのおばちゃんから逃げる感じで
隣の人が詰めて来たので。
ぴったりと…密着する感じになってしまった。
『いい香り…ですね…その香水…』
フルーティーな感じの甘さのある香りで
どことなくスパイシーで
男性らしい色気も…感じるような香りで。
もっと…嗅いでたいと…思ってしまう。
それまでBGMみたいな感じで
スタジアムに流れていた音楽が変わって
ショーが始まる時間が近付いているのを
スタジアムの雰囲気から感じていた。