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処女(はじめての)浮気/お持ち帰りされた若妻
第4章 一線を越える

ミキの唇から漏れる濡れた音と、レンの喘ぎだけが、静かな部屋に満ちていた。
けれど、その静寂を破るように、コツ、コツ……とドアの向こうから足音が聞こえた。
すぐ外の廊下を、誰かが通り過ぎていく。
この一室で交わりの最中だとは、きっと気づかない。
けれど、その「かもしれない」という気配が、ミキの心を強く揺らした。
(……誰かが、すぐそこに……)
羞恥と興奮がないまぜになり、息が浅くなる。
レンも一瞬、肩を強張らせたが、すぐにミキの髪に手を添えて囁いた。
「……ミキ」
その低く熱を帯びた声に、ミキが見上げる。
目と目が合い、レンがそっと彼女の腕を取って立たせた。
ミキは素直に身体を起こす。
するとレンは、昂ぶりを抑えきれないように、彼女を壁際へ導いた。
白い壁に両手をつかせ、ミキのスカートを無造作に捲り上げる。冷たい空気が肌を撫で、身体が小さく震えた。
「……ミキ、本当に……いいのかい」
背後から耳元で問うその声は、優しさと葛藤、そして欲望に揺れていた。
既婚者同士の背徳の関係。互いの理性を振りほどく、最後の確認だった。
ミキは壁に頬を寄せたまま、深く頷いた。
「……いいの……レン、来て……」
震える声は、もう覚悟と欲望に染まっていた。
刹那、レンのモノが熱く押し当てられ、ゆっくりとミキの中へと沈んでいく。
たっぷりと潤んだ膣口が、ヌルヌルと抵抗なくレンを迎え入れた。
(わたしの中に……レンが、入ってる……)
「んあっ……ああ、っ……レン!」
たまらず声が漏れ、ミキの指先が壁をぎゅっと掴む。
誰かがすぐ外を歩いていた場所で、自分はこんなにも貪られている。
(ダメ……なのに……でも、止まれない……)
熱と背徳に塗れながら、ふたりの身体が、ゆっくりと揺れ始めた──。

