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AV女優の初恋
第1章 再会
「なんだぁ、キミ達知り合いだったのか。なら、自己紹介はいらないかな?」
「···、えっと」
「俺ですよ、ほら〇〇高校の···!」
俺じゃあ分からない!
その間にも私達が知り合いと知ってか、いつの間に姿を消していた。
「まさか、本当に分からないっすか!?」
目の前の彼は、私にずいっと顔を近ずけたので、反射的に反らしてしまった。
「···。ごめんなさい、誰だっけ?」
「うわぁ···、マジかぁー(俺、あんなに南野先輩にアタックしてたのに···)」
彼は彼でショックを受けたように、片手で顔を覆っていた。
私はそれを、無関心に背が大きければ手も大きいんだなぁー、何て他人事のように思っていた。
「ま、いっか。分からないなら、これから分かってもらえればいいんで···」
この時の私は、彼の瞳の奥がギラついていることを知らない。
「で、あなたの名前は···」
名前を尋ねた所で、ちょうど声がかかる。
「はーい!!それじゃあ撮影準備が整ったから、ジャケ写から撮って行くよー!さきちゃん、準備準備」
「あ、はい!今行きます!」
私はモヤモヤを胸に残しながら、着替え室に入った。