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女流官能小説家 縄奴隷堕ち
第1章 緊縛妄想
(う~ん、困ったわね。新しい小説のアイディアが全然出てこないわ。このままじゃマズいわ…もうあまり時間ないのに…)

ノートPCとにらめっこを3時間も続けている女性の名前は黒崎涼子、30歳。身長161cm、スリーサイズは90.59.87。バストのサイズはFカップ。独身。黒髪ロングヘアーのスタイルのよい美人だった。涼子は「桐月リョウ」という名義で25歳の時から官能小説を執筆していたが、鳴かず飛ばずで一度は廃業も考えた。一念発起して28歳からSM小説を書くようになり、それがヒットしてからは人気作家となった。

「桐月リョウ」の官能小説は責めのシーンと主人公の女性が堕ちていく描写が非常にリアルなのが特徴だったが、全て涼子の妄想である。自らSMグッズを購入して作品に生かしていたが、縛られたりのSMプレイやリアルな調教の経験はなかった。涼子自身はかなりのMで緊縛や調教の願望は強かったが、作品の過激さとは対照的にリアル体験は怖くて一歩踏み出せないでいた。

(私って縛られたこともないのによくこんなの書けるわよね。小説を読んでる人たちは作者の私がとんでもないサディストかマゾのどちらかだと思ってるでしょうね…)

出版社の担当者にプロの緊縛師を紹介してもらって実際に縄で縛られてみることも考えたが未だに実行できていない。関係者と一緒にSMショーを見に行ったこともあった。ステージ上で女王様に縛られている女性をみてそれなりに興奮もし、ドキドキしたりしたが、あくまでショーであり涼子の求めているものではなかった。

(私がいつも書いてる調教シーンを実際にされたら本当に狂わされるのかしら?小説の主人公は私の妄想のせいで調教されたあとはみんなおかしくされてるけど調教で狂わされるなんてことあるのかしら?実際に調教されてみないと分からない…)

涼子は独身で、今は彼氏はいない。美人でスタイルもよくモテる涼子だったが、官能小説を書くようになってからは異性との交流自体が減り、彼氏がいない時期のほうが多い。付き合っている男性がいればその男性に想いを告白して縛ってもらえる。なんて妄想も涼子はしていた。

(彼氏がいたら…でも縛ってほしいなんて恥ずかしくて言えないわよね。たとえ私が官能小説家だと知られていても恥ずかしいわ。でもSM趣味のある彼氏だったら…そんな都合のいい出会いないわよね…)
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