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エリート妻色情飼育
第110章 第十七章 打ち分け話
裕子入社3年目「社長室」
20●0年3月28日 PM 1:00

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「そう・・だったんですか・・・」
裕子がしんみりした口調で呟いた。

幸造の妻の話を聞いている。
悲しい過去だった。

幸造が狂ったように女を漁るのも分かる気がした。
そして、悟と共に会社を大きくする野望も。

テーブルの上にはビールやソフトドリンクの他、サンドイッチ等の軽食が並んでいた。
四人で軽いランチをとりながら談笑するうちに、幸造達の過去について早苗が語り出したのだ。

関西弁をまき散らす下品な男と軽蔑していた社長の隠された苦悩や、接しているうちに知った彼の優しさを理解できて、裕子は改めて感銘を受けていた。

同時に悟の寂しさを。
母の苦い記憶が彼を恋愛から遠ざけていたことも。
サラブレッドで性格も容姿も良い男に何故、恋人がいないのかが不思議だったのだ。
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