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エリート妻色情飼育
第26章 第二十三章 罠
「おおおっ・・こ、これは・・・?」
幸造と悟の視線が同時に春香に向けられる。

「い、いやっー・・・」
両手で顔を覆って床に座り込んでしまった。

『あんっあんっあんっ・・・もっと、もっとよ。
おネェ様ぁ・・もっと舐めてぇー・・・』

狂ったように叫ぶ声が部屋中に響いている。

衝撃に心を破壊され、視界が歪んでいく。
春香は只、身を震わせるしかなかった。

※※※※※※※※※※※※※※※

「どういう事なんや、これは・・・?」
幸造がとがった口調で問い詰める。

泣きじゃくる春香を抱えるようにして、裕子は床の絨毯に座っていた。

「ああぁっー・・うっうっ、うううぅ・・・」
春香はひたすら泣くしかなかった。

涙が後から後から流れてくる。
もう、お終いであった。

とり返しのつかない事をしてしまった。

よりによって裕子と愛し合っているビデオを、幸造と悟に見られるなんて。
井上と婚約をしたばかりだというのに。

「大丈夫、春香・・泣かないで・・・」
裕子の励ましの声が聞こえる。

だが、全てはムダなのだ。
事実を知られてしまった以上、裕子も会社にはいられないだろう。
春香の胸に次々と不吉な予感が込上げてくる。

「何が大丈夫なんやっ・・・?」
幸造の容赦の無い声が飛ぶ。

悟もどうしていいか解らず、立ち尽くしているしかなかった。

「事もあろうに社長室の中で・・・
秘書の二人がレズっとたんやで、レズや・・・」

幸造の下品な言い方が春香の胸をえぐる。

そうなのだ。
自分達は汚いケダモノになっていたのだ。

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