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エリート妻色情飼育
第219章 第十一章 悟と裕子の結婚式
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余りにも幸せ過ぎたのかもしれない。
決して報われない恋だと思っていた。

初めて悟に会った時から好きだったのだと今では思う。
早すぎた結婚生活に陰りが見えていたせいもあったが。

バイタリティー溢れる仕事ぶりと、優しい気遣いに次第に心が惹かれていくのが分かった。
悟の方も視線が合うたびに微妙に表情が変わるような気がしたが、夫がいることもあり、気持ちは押さえていた。

だが、そうすればするほど悟を男として見る自分に夫は気づいていたのかもしれない。
夫婦の愛情は冷め、やがて離婚した。

バツイチであることと「秋元グループ」の後継者である悟への気持ちは諦めていた。
悟も母の苦い記憶のせいで裕子への想いは封じ込めていた。

悟と職場を共にした三年間で二人は互いを想い合いながらも、恋心を押さえ続けていたのだった。
早苗と出会う前までは。

幸造に想いを寄せていた彼女の強い願いは、二十年以上も頑なだった男の気持ちを解いた。

早苗が幸造に抱かれるのをきっかけに、裕子も悟と身体を重ねた。

三年の恋が実ったからとはいえ、裕子には皮肉な運命が待っていた。
早苗から引き継いだ「裏の秘書」として孝造にも身体を許したのだ。

ある意味、当然の結果だったのかもしれない。
サラブレッドの悟にはバツイチの自分はふさわしくないと思い込んでいた。

結婚が望めないのなら愛人として傍にいたいと願う。
それには「裏の秘書」として確固たる地位を築くことが一番、確実だと考えたのだ。
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