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秘密の花園
第6章 旅立ち
民家も疎らになり
田園風景が広がってきた。
道の脇には木々が木陰を作っている。
馬車は少し広い道の端に止まった。
私たちは馬車を降りて
うんと背伸びをすると木陰に座って
朝食を取ることにした。
爽やかな風が心地良い…
馬に水をやっていた御者の青年も此方に向かってきた。
「僕の従弟のクリスです。」
「ご挨拶が遅れました。クリスです。
お逢いできて光栄です。」
私たちより年下に見える彼は丁寧に礼をした。
『シルクです。今日は朝からありがとう。
クリスも一緒に食べましょう』
私たちはしばしの休憩を楽しく過ごした。
クリスはおとなしいが
優しい雰囲気で仲良くなれそうな感じがした。