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“男と女”の小噺集
第1章

第33話 『呼び間違い』
「みんな~! じいじがお年玉くれるって~!」
「はい、お年玉だよ、えりか」
「違うよ、おじいちゃん、わたし、りえな!」
「そうか、ごめんごめん、りえな。じゃ、つぎは、えりか、だな」
「違う、わたしは えりな!」
「ああ、そうか、すまんすまん、はい、えりな」
「まったく、お前たち、子供にはもうちょっと覚えやすい名前を付けたらよかったのに……」
「お父さん、わたしたちには?」
「いい年して、まだ親からお年玉もらうつもりか? えり」
「私は、りえ、です!」
「えりは私! お父さん、ひとのこと言えた義理じゃないでしょ?」
「うぅ……お~い! りか、お茶!」
「私は、ゆか、です。りかって誰ですか? あなた」
完
「みんな~! じいじがお年玉くれるって~!」
「はい、お年玉だよ、えりか」
「違うよ、おじいちゃん、わたし、りえな!」
「そうか、ごめんごめん、りえな。じゃ、つぎは、えりか、だな」
「違う、わたしは えりな!」
「ああ、そうか、すまんすまん、はい、えりな」
「まったく、お前たち、子供にはもうちょっと覚えやすい名前を付けたらよかったのに……」
「お父さん、わたしたちには?」
「いい年して、まだ親からお年玉もらうつもりか? えり」
「私は、りえ、です!」
「えりは私! お父さん、ひとのこと言えた義理じゃないでしょ?」
「うぅ……お~い! りか、お茶!」
「私は、ゆか、です。りかって誰ですか? あなた」
完

