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unbalance
第27章 通知
「え、霧野……何がわかってない?」
聞きながら、俺はこれまでの霧野との会話の記憶を必死に掘り返す。
「だって、相馬、言ってたじゃん、三年好きだった子に振られたばっかりって――」
「うん、だから、」
霧野を指差すと、差された当人は目を白黒させた。
え――まじ? そっから?
「俺、言ったよな? え、言ってない?」
はじめからずっとそのつもりだったけれど……なんで伝わってないんだ?
「聞いてない、いや、聞いたには聞いた? けど」
「言ったんじゃん」
「そういうんじゃなくて……」
じゃあどういうんだよ。