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第37章 お預け



 もう泣きそうだった。
そっちこそ我慢できなくしてやる、と相馬の腰に手を伸ばすも、やんわりととめられてしまった。
どうして。
してもくれないし、させてもくれないの。

お願い、触って? 
お願い――



「霧野さあ」

 相馬の指が、ようやく戻ってきた――と思ったのに。



 触れたのは、蜜が溢れ出る入り口のほうだった。

 思わず、息を詰める。

 そこじゃ、ないのに。



 でも、好きにしろと言った手前――うまく伝えることができない私が悪いんだ――覚悟を決めなきゃ――



「ナカでイッたことないでしょ」

 ――図星だった。

「……そんなこと……ないよ……」

「そこで嘘ついて何のメリットあんだよ」



 相馬が起き上がって、体勢を変えた。
私の足元に座ったかと思うと、急にあそこに顔を近づけ、茂みを掻き分けて蕾にキスをする。



「……っひあ……っ」

「ここ触ってほしかったのにって顔してる」

 そんな顔、してない!



 と言う暇も与えられず、失いかけた熱を、体はどんどん取り戻していく。


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