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第39章 熱



 私がだめと言ったところだけ、相馬が攻め立てる。
刺激の強さに、何かが壊れそうな気がして、このまま続けたら何かが弾けてしまいそうな気がして、怖くて必死で顔を横に振るのに、相馬はやめてくれなくて、目に涙が浮かんでくる、

 だめ、ほんとに、だめ――



「あっ……あああっ……!!!」

 だめだって……!!!



「可愛い、美愛」

 相馬が私の耳に口を寄せ、脳に直接流し込むように、はじめて――はじめて、私の下の名前を呼んだ。

 それが決め手だった。



 溜まった熱が一気に解放される感覚と同時に、全身を電気みたいな刺激が支配して、何も考えられなくなる。

 あ、とけそ――



「入れるよ」

 いきなり、相馬が指を抜いて、寂しくなったそこに、もっと太くて質量のあるものが捻じ込まれた。



 今だめ、ちょっと待って、と言いたかったのに、声が出なかった。


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