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ココロのアナ
第14章 last letter

その後旭は紙を渡し帰って行った。
疲れきった体を起こし服を着る。

机に置かれた紙を手にしベットに座る。




旭が置いていった紙は手紙だった…



修へ


最初で最後の手紙です。多分口に出して言う事が出来ないから…俺は初めて会った日から修に恋してたんだと思う。でも、どうやったら俺のものになるか分からなかったから…今まであんな事をしてきた。優しくしてやりたかったし、抱きしめてやりたかった…その反面壊したくてしょうがなかった。俺しか知らない顔を見たかった。俺のとこに置いておく手段だった。あんな事しといて好きと言えなかったから…俺なりに伝えたつもりだったのに…一生いるって言ったよな…。俺の所にこい…一生いてやるから。



笑う事しか出来なかった。
初めて好きになった相手に好きだと言われ
顔の筋肉がゆるむ…。


早く帰って旭に言おう…


《一生飼われてやる》って…。



足早にホテルを後にし車を走らせる。
マンションの前には
見慣れたやつがいた…



「遅いですよ」と
照れくさそうに笑うこいつは
俺のココロのアナを埋めてくれた。




俺は旭に飼われている。




ー完ー
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