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第15章 王子動物園デート

旧ハンター邸宅から、
階段を降りて来ると
ちょっとした広場みたいな
スペースと…ペンギンの
展示スペースと併設された
動物科学資料館がある。

ここに辿り着く頃には
広い園内を歩いて休憩したいなって
そんな感じになって来るから。
入口の真正面にある、木製の
色々な動物の形のパーツで出来た
世界地図の横の通路から奥にある
おトイレに行ってお手洗いを済ませて。

入口から左手にある
室内からペンギンを眺められる
休憩スペースの椅子に座って。

悠々と泳ぐペンギン達を
座ってゆったりと眺めながら
朝のコンビニで買った無糖の
レモンティーを飲んで休憩する。

この資料館の建物は、
ちょっとした動物にまつわる
展示が色々としてあって。

リアルな動くゴリラの模型が
お出迎えをしてくれる。
子供の頃はこれがちょっと
動いてこっちに来るんじゃないかって
ビクビクしながら横を足早に
すり抜けて先に進んでいたんだけど。

骨格標本や、餌の食品サンプルとか
大きなおトイレを覗くと
色々な動物のうんちが展示されていたり。

この資料館の内容も、
あの頃と何ら変わって無くて。

ボタンを押すと感情に寄って
尻尾が動くやつとか…。
色々な動物と自転車を漕いで
競争ができるやつとか…。
ここに来ると時間が…２０年
いや…３０年ほど巻き戻った感じがする。

『ここはある意味、裏切らないと言うか
定番ですし、安定ですよね？』

ここの展示されている物を
１つ１つ説明書きをちゃんと
読んで進んで行けば、
確かにそれなりに時間は掛かりそうだし
あの頃はバァ～っと流し見して
体験する系の展示物ぐらいしか
ロクに見てなかったから。
こうしてゆったりと見るのも…
それはそれで…大人ならではかも知れない。

資料館を…出ると、
大きな階段を下って
その下にある遊園地のエリアに
行ける感じになっているんだけど。

この階段の両サイドには
下までショートカット出来る
滑り台が設置されていて。
小さな子供達はお父さんなり
お母さんとかと一緒に
キャーーと言いながらこれを
滑って下に降りて行く訳で。

私も…小学生時代は…来る度に
この滑り台を滑っていた口で…。