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12歳年下の旦那さんとの甘い生活
第18章 いざ行かん!晴れの国 岡山
吉備津神社にはその
鬼退治で有名な桃太郎の
ベースとされている昔話である
温羅退治と言うのがあるらしくて。
吉備津彦の温羅退治は、
昔からのこの地に伝わる神話なのだそう。
と言う桃太郎に縁のある神社なんだけど。
「そのお話はどんなお話なの?
鬼退治するってお話?」
運転をしている私に代わって、
彼が吉備津神社のHPから
そのお話を…見つけてくれて
朗読会をしてくれたんだけども。
昔々の吉備の国、
阿曽の里の人々は海の恩恵を受けて
平和に暮らしていたそうな。
そこにやって来たのは、
百済の国の王子「温羅」
この温羅と言うのが
ひげがぼうぼうに生え伸ばしていて、
目は虎や狼のように輝き、
身の丈は四メートルもある
大凡人間じゃないじゃんって言う
そんなインパクト大なビジュアルをしていて。
『え?これ…人間ですかね?
いや百済の人間ヤバ過ぎですよね…?』
まぁその百済の王子の温羅と言う人が
やりたい放題をしつくしていたのに、
困り果てた吉備の人が朝廷に
助けを求めて派遣された来たのが
吉備津彦。桃太郎ポジションの人。
『って4メートルの人間相手に
吉備津彦1人だけを行って来いって
派遣するの…ヤバくないですか?』
当時の朝廷ブラック過ぎませんかと
そんな風に港斗君が言っていて。
しかし当の吉備津彦は
もう安心と言って地元の人達を
安心させていざ、温羅退治を開始した。
お互いに弓矢を打ち合って、
放った弓矢に相手の弓矢が当たり
お互いの陣地の間に落ちる。
『え?これヤバくないですか?
相手の弓矢に自分の弓矢
当てに行くとか那須与一も
ビックリですって』
そんな弓矢の打ち合いでは
どうにも埒が明かずに、
吉備津彦は一度に2本続けて
弓矢を放って、最初の1本は
お互いの陣地の間に落ちたけど
もう1本の矢が温羅の目に当たり
その目から流れ出た血が
1本の川になったらしく。
その川は血吸い川と言って
実際にある川なのだそうだ。
ヤバいと思った温羅は
キジに姿を変えて逃げ出して、
吉備津彦は鷹に姿を変えて
それを追いかける。
『え?ナチュラルに当然って
感じで両方変身したんですけど?
当時の人って変身能力あるんですか?』