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12歳年下の旦那さんとの甘い生活
第18章 いざ行かん!晴れの国 岡山
追いつかれそうになった
温羅は今度は鯉になって
血吸い川に飛び込んだ。
それを逃すまいと吉備津彦は
自分の姿を鵜に変えて
川を泳いで逃げる温羅を
追いかけて噛みついた。
その吉備津彦が温羅に
噛みついた場所には
鯉噛み神社と言う神社があるらしい。
そしてとうとう温羅を
掴まえた吉備津彦が
温羅の首をはねて退治したのらしい。
それでめでたしめでたしと
なったのかと思いきや。
温羅の首は鳴き声を何年も上げて
地元の人達を悩ませ続けたのだそうで。
『死んでも迷惑ですね……
んで仕方ないから犬に食わせたとか
中々…吉備津彦もあれですけど…』
ある夜の事、吉備津彦の夢に
温羅が出て来て。
「私の妻、阿曽媛に御竈殿の火を炊かせよ。
釜は幸福が訪れるなら豊かに鳴りひびき、
わざわいが訪れるなら、荒々しく鳴るだろう。」
と言う言葉を残したのだそうで。
毎年その年の吉凶を占う神事として
鳴釜神事と言うのが
吉備津神社では行われているそう。
「えええっ、奥さん居たの?」
『体格差…ヤバいですよね?
相手4メートルあるんですよ?
奥さんの身体大丈夫だったんですかね?』
30cmとかでも体格差カップルで
セックスに苦労するって言うのにと
彼がしみじみしながら言っていて。
昔の彼女と…何かあったのかな?と
そんな感じに思ったんだけど。
そんな話をしている間に
岡山インターで高速を降りて
15分程で吉備津神社に到着した。
駐車場もかなり広くて400台の
キャパシティがあるので、
この時間だしガラガラなんだけど。
着いたのは8時…過ぎ位で…。
参拝は朝の5時から可能なのだそうだ。
ここの本殿は吉備津造りと言って
ここだけの特別な物なのだそうだ。
確かになんかちょっと
他の神社と違う感じがする…
って程度にしか分からないんだけど。
屋根の上の所がMの字みたいに
山が2つあるのが特徴なのだそう。
この本殿も国宝らしいんだけど、
この神社のもう1つの見どころは
380メートルもある回廊で。
その回廊の途中に、
あの鳴釜神事の場所があって
紫陽花の木も沢山ある
紫陽花の名所でもあるのだそう。