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第29章 ヴィラ　サントリーニ

水回りのチェックをして
巴がお部屋に戻って来ると
丁度お湯もいい感じに沸いたので。
カウンターテーブルの横の
壁に作り付けになっている
ガラスの棚からコーヒーカップを
取ってコーヒーを淹れる。

コーヒーカップとソーサー
湯呑と湯呑の受け皿と
ワイングラスがそれぞれ２つづつ
備品としてそのガラス棚の
備え付けて置かれていて。

お部屋のドアの前の
テーブルには椅子が２つ
あるからそこに淹れた
コーヒーを持って行って。

椅子に座って…この
非日常感を楽しみながら
コーヒーを頂いて。
お部屋のカウンターテーブルの
シンクにカップを置いて
写真を撮るのにスマホを持って
お部屋に鍵を閉めて。
敷地の中の散策に出掛けた。

私達のお部屋が２０２号室だから、
上のフロントとレストランが
ある階層が３階の扱いなのだろう。

チャペルの建物の両サイドから
下の階に降りられる階段があって。
自分達の泊まる２０２号室から
近い方の階段から下に降りた。

１階部分は広いスペースがあって
小さめのBみたいな形の
プールがあって。プールの奥には
デッキチェアが２つずつ
パラソルを挟んで３ヶ所に
６つデッキチェアが並んでいる。

デッキチェアの両サイドにも
テーブルと椅子が置かれていて。

その先に広がる海を
見下ろす様に眺めることが出来る。

『ドア開けたら、すぐプールって
部屋も１階にはありますね』

数歩ドアから歩けば
プールに入れるってお部屋もあって。
これが夏場だったら、
お部屋のドアを開いたら
プールと海の青を楽しめる
そんな景色がふたり占めできそうだ。

このプールサイドのガーデン部分で
挙式やパーティーができるらしい。

気になるチャペル部分が
下に来たら見えるんだけど。
大きなトンネルみたいになってて
両サイドにズラ―――と
椅子が綺麗に整列して並んでいて。

ちょっと想像してるチャペルとは
違う感じの空間だったんだけど。

こう…切り取る場所を選べば
高知県って事が分からない位に
サントリーニしてる場所もあるので。

旦那さんが…スマホで画角を
確認しながら数枚、映える感じの
写真を撮ってくれて。
私も港斗君の写真を数枚撮って
景色だけの写真も撮ったんだけど。