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12歳年下の旦那さんとの甘い生活
第4章 私の37回目のお誕生日
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2024年9月1日
0:00
私の…37回目のお誕生日…は、
神戸北野ホテルのベッドの上で
旦那さんである港斗君に
腕枕して貰ったままで迎えた。
『巴、お誕生日おめでとうございます。
はぁ~、巴にお誕生日おめでとうって
言えて、僕は…大満足ですよ~』
「う…うん、あ、ありがとう…」
去年の…お誕生日は……、
まだ彼と付き合い始めたばっかりで
9月の1日が誕生日なのって
彼に伝える事が出来なくて…。
もう…年齢も年齢だから、
お祝いらしいお祝いをして貰う事もなくて。
それでも…お母さんが地元の
洋菓子店でホールじゃなくて
私だけにねってケーキ買ってくれたけど。
8年間…付き合ってた…雄介さんは、
最初の…2年、3年ぐらいは…
ちょっといいお店にディナーに
連れ行ってくれたりとか…。
そこから先は……ディナーって
程じゃなかったけど…出前の
お寿司頼んでホールケーキ位は
それでも…用意してくれたりしたけど。
それが…6年目ぐらいになると、
お金だけ渡されてこっちが
自分の誕生日の買い出しに行かされて。
自分の誕生日なのに…なんでって
何とも言えない気分になったり…。
『巴?…巴?どうしたんですか?』
「ごっ、ごめん…なんだか…
ちょっと…ぼんやりしちゃってた…みたい」
『どうせ、雄介さんの事でなんでしょ?
巴が…僕と居る時にそんな風に
思い詰めた顔してる時は、
大体9割雄介さんの事を
巴が…思い出してる…時ですからね…』
「ちっ…違っ…」
そうじゃないと否定しようとしたけど
そうじゃないから、それを
私も…上手く否定する事が出来なくて。
『良いですよ…、思い出しても。
巴さんだって思い出したくて
思い出してるんじゃないですしね…。
はい、これ、どーぞ。僕からの
巴へのお誕生日プレゼントですよ』
そう言って重なってる
枕とクッションの間から
小さめの紙袋を出して来て。
その紙袋のロゴに見覚えがある。
「みっ、港斗…これっ…」
『ええ、僕のお誕生日に
ロエベの財布貰ったんで。
巴さんとお揃いがいいなって』