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第32章 日本最古の遊園地

枚方公園駅からはトコトコと
住宅街を歩けば４～５分程で
目的地のひらパーに到着する。

『そうそう…ひらパーって
めっちゃ住宅街にあるんですよね…』

遊園地って結構周囲に何もない
辺鄙な感じの場所にあるって
そんなイメージがあるんだけど…。

普通に民家とかあるし
近くに西松屋とかあるし…。

『ひらパーって、
日本最古の遊園地なんですよ』

そう小林君が言って来て
私の記憶では確か日本最古の遊園地って
東京の花やしきだと思ってたんだけど。

小林君が言うには、花やしきは
開園自体は江戸時代…になるけど
一度閉園してた期間があるそうで。
継続して営業をしてるって
意味では日本最古の遊園地と
そんな風に言われたりもしてるらしく。

去年は丁度創業から
１１１年の記念の年だったみたいで。
老舗遊園地である事には違いないんだけど。

『実は…ひらパーで
BBQが出来るらしくて…
BBQするんだったら、2人よりも
大勢の方が…良いんじゃないって…』

そう葵が言って来て、遊園地で
バーベキューって？？なんか
ちょっとイメージが出来ないんだけど。

入口の感じからして…遊園地ッって
そんな感じのゲートになっているから。

今日は2人がバーベキュースペースを
予約してくれているそうで。
その料金に入園料が含まれているから
チケットカウンターでフリーパスだけ
購入してメインゲートから中に入る。

『僕、ひらパー久しぶりなんですけど
ゲートの中入ると…雰囲気あって
凄いテンション上がって来ますね…』

『あ、あっちのイベントホールで
今は、CLAMP展してるんですね…
私、ホリック…好きだったんで』

丁度…入口の横のイベントホールで
CLAMP展が開催中みたいで
そっちの方に向かう人達を見ながら
葵がそんな話をして。

『とりあえず、フリーパス
配りますから、外れない様に
付けて貰っていいですか？』

購入したリストバンド式の
フリーパスをテープで
自分ではつけにくいから
旦那さんに手首に付けて貰って。
旦那さんの分は私が付けて上げる事にして。

入口の…エントランスを抜けると。
目の前には突如として大きな
岩山が見えてくる。