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幻影の胡蝶 〜桃源郷の寵妃達〜
第3章 四神の最高位【玄武】
胡蝶を裏切者だと言った舞鶴。
だけど、胡蝶と1番仲が良かったのは舞鶴だった。
初めて胡蝶を見た時から絶対に彼女は四神の寵妃になると思っていた。
四天王に愛されて、胡蝶もまたこの桃源郷で幸せに暮らしていくのだと。
そう信じていた。
だけど……。
舞鶴は朱雀を見上げた。
白髪に近い金色の髪と、満月の様な金色の眼。
赤い着物がよく似合うとても綺麗な顔をした男の人だった。
舞鶴には朱雀の姿が見えるのに、胡蝶には別の男性に見えていた。
それは前世で胡蝶が愛した男で、胡蝶の未練だった。
胡蝶は四神に愛されながら蘇り、自分の好きな男の元に戻っていった。
舞鶴はそれがとてもショックで、裏切られたと思った。
四天王と胡蝶が居る桃源郷が好きだった。
彼女が彼らに愛されるのを見ているだけで、幸せな気持ちになった。
だから胡蝶が桃源郷を出て行った時は、裏切られたと叫んだ。
本当はどんな世界でも胡蝶が幸せならいいのだと。
そんな風に声をかけるべきなんじゃ無かったか。
舞鶴もまた。
胡蝶の事は自身の大きなトラウマになっていた。
「……最近、下の者達はどんな感じだ?」
少し目を伏せて、朱雀は舞鶴に聞いた。
「……鈴蘭は、そろそろ皆様に会えないのに、限界を感じている様子です。だけど、大人しく待っている子だと思います……。」
少し含みを入れた舞鶴の言葉に、朱雀は少し目を細めた。
「【鶯】の方が、【胡蝶】と言う名前の子を気にし始めてます…。」
「………………。」
朱雀と胡蝶に昨夜何があったかは定かではない。
だけど胡蝶の名前を出した時に、少し動いた金色の目を。
舞鶴はジッと見た。
だけど、胡蝶と1番仲が良かったのは舞鶴だった。
初めて胡蝶を見た時から絶対に彼女は四神の寵妃になると思っていた。
四天王に愛されて、胡蝶もまたこの桃源郷で幸せに暮らしていくのだと。
そう信じていた。
だけど……。
舞鶴は朱雀を見上げた。
白髪に近い金色の髪と、満月の様な金色の眼。
赤い着物がよく似合うとても綺麗な顔をした男の人だった。
舞鶴には朱雀の姿が見えるのに、胡蝶には別の男性に見えていた。
それは前世で胡蝶が愛した男で、胡蝶の未練だった。
胡蝶は四神に愛されながら蘇り、自分の好きな男の元に戻っていった。
舞鶴はそれがとてもショックで、裏切られたと思った。
四天王と胡蝶が居る桃源郷が好きだった。
彼女が彼らに愛されるのを見ているだけで、幸せな気持ちになった。
だから胡蝶が桃源郷を出て行った時は、裏切られたと叫んだ。
本当はどんな世界でも胡蝶が幸せならいいのだと。
そんな風に声をかけるべきなんじゃ無かったか。
舞鶴もまた。
胡蝶の事は自身の大きなトラウマになっていた。
「……最近、下の者達はどんな感じだ?」
少し目を伏せて、朱雀は舞鶴に聞いた。
「……鈴蘭は、そろそろ皆様に会えないのに、限界を感じている様子です。だけど、大人しく待っている子だと思います……。」
少し含みを入れた舞鶴の言葉に、朱雀は少し目を細めた。
「【鶯】の方が、【胡蝶】と言う名前の子を気にし始めてます…。」
「………………。」
朱雀と胡蝶に昨夜何があったかは定かではない。
だけど胡蝶の名前を出した時に、少し動いた金色の目を。
舞鶴はジッと見た。