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幻影の胡蝶 〜桃源郷の寵妃達〜
第3章 四神の最高位【玄武】



バシャー。






そうは言ってもここは4人の男の寵愛を受ける為に100人以上の女人が居る桃源郷だ。






胡蝶はずぶ濡れになった自分の姿に呆然とした。






「…あんた…朱雀様だけじゃ無く、玄武様にももう会ったみたいね。」

侍女達の過ごす屋敷に戻った胡蝶に桶に入った水を掛けたのは。

『鶯』だった。






周りはザワザワしなが、胡蝶と鶯を遠目で囲んでいる。






………はっ。

胡蝶は水に滴っている前髪を掻き上げると、目の前にいる鶯を睨む様に見た。






栗色の髪の毛を束ねて、服は自分と同じ侍女の装いをしている。

鶯もまた睨むように胡蝶を見返した。






四天王達の心の憂いを考える事なんて瞬間に頭から吹き飛んだ。







ここはそうー。

女人と男が夢を見る為の世界。






そしてー。






女人が男を賭けて戦う為の世界でもある。











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