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天狐あやかし秘譚
第99章 焦眉之急(しゅうびのきゅう)
「お母さん・・・。」
「職場の人にご挨拶とか出来るんかいね?」

うーん・・・。どうだろう・・・

私は陰陽寮の様子を思い浮かべてちょっと考えてしまった。同僚は、あの激烈パンクの御九里、不思議なシャーマンファッションの土門、アロハやサイケなシャツを常用している土御門・・・だからな・・・。そうでなくても、直衣などの平安情緒あふれる祭祀服で歩いている職員もいる。

あのカオスな空間を母にどう説明しようか・・・。

一応、母には私の所属を『宮内庁特別管理局』と言っている。これは、陰陽寮の人がよく外向きの人に対して使う部署名だった。

仕事内容としては祭祀の補助とか、日本の祭祀文化の調査とかをする所・・・という遠くはないが、近いわけでもない、実際のところは全く実体と違う説明をしていた。

「えっと・・・明日、上司に聞いてみるけ」

明日は一応私は出勤だと言ってあるので、母は東京の友達に会いに行くことにしてくれていた。
家にダリと清香ちゃん達を残すことになるが、これは私の出勤日としてはいつものことである。出勤したついでに土御門や瀬良に相談してみよう。

母に見せてあげたい気持ちも、やっぱりあるのだ。

スカイツリーの展望室は2フロアに分かれている。上のフロアには喫茶があり、よくイベントをやっていた。今回は私もよく知っているアニメのコラボカフェをやっていた。

「あら、これならお母さんも知っとるわ」

母は、元学校教諭で、今は近所にある少し大きめの私塾で講師をしている。本当はもう少し気楽な事務員とかをしたかったようだったが、例の『体質』を知っていた家族からは猛反対されたので、仕方なく講師の方をやっている・・・というわけだった。

話はそれたが、そういうわけで母は子どもたちと触れ合う機会が多く、小中学生のはやりなどにも敏感だったりする。なので、興味深そうにカフェを眺めていた。

「入ってみらん?」
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