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天狐あやかし秘譚
第16章 往事茫茫(おうじぼうぼう)
☆☆☆
時間は少し遡る。

土御門とダリが河西佳苗を助けに行ったが、土御門だけが戻ってきた。そして、結界内はより混沌とした様相を示していた。

土御門が私に言う。ダリは帰ってこれない、と。土御門が、経緯を説明してくれたが、私の耳にはあまり入ってこなかった。

「どういう・・・ことですか?」
土御門の言っている意味が分からなかった。なに?それ?どういうこと?

「だから、天狐はんが、鬼道っていうめっちゃ危ない地獄の入り口みたいなものから女怪が溢れんのを防ぐために、自分の身もろとも時空を固定してん。」

時空を固定って。

「何も動かない、動かれへん。自分も動けない代わり、鬼道も開くことがない。ついでに言えば、河西もあれ以上妖魅に落ちることもない。」

確かに、あいつは約束を守ったで・・・。

土御門は言う。え?嘘でしょ?ダリ・・・動けないって。
「事実上、自分を犠牲に鬼道を封印したっちゅーことや」

自分を犠牲にって、そんな・・・。

「な・・・んで?なんで!・・どうして・・・嘘・・・」
ふらふらと歩く。そのままとんと、土御門の身体に突き当たった。その体を拳で叩いた。

「嘘・・・嘘・・・」
犠牲?それってどういう・・・帰ってこないってこと?
叩く力が徐々に強くなる。が、土御門はなされるがままにしていた。

分かってるよ・・・分かってる。この人に当たったってしょうがないことなんだ。それに、さっきの話だと、ダリがこの人を助けたんだ。

なんでよ・・・どうしてよ・・・。確かに、帰ってきなさいって、約束してないけどさ。
そんなの、当たり前じゃない。勝手にいなくなるなんて、そんなのないよ・・・。
あまりにも突然のことに、思考がまとまらない。

土御門の身体を叩き続ける手をそっと瀬良が押さえた。その手に促されるように私は力を抜く。
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