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天狐あやかし秘譚
第23章 形影相弔(けいえいそうちょう)
☆☆☆
やってきました、松前荘!さすが、島名主が紹介した宿というだけのことはある。老舗旅館、という言葉がぴったりな非常に立派な佇まいだ。

玄関をくぐると、艶やかな和服姿の女将が迎えてくれる。どうやら圭介から話が通っているらしく、あっという間に部屋まで案内してくれた。

「お三人共、別々のお部屋をご用意しております。今夜は存分にお楽しみくださいな」

ニッコリと笑う女将は、30代前半くらいの色気のある女性だった。いいなあ、私もあんなふうに歳を重ねていきたいものだ。

私がうっとりと眺めるそばで、男連中二人は全く興味がなさそうだ。まあ、ダリが鼻の下伸ばしていたらムカつくところだが、宝生前も関心がないようだ。
まあ、彼は当たり前か・・・。

部屋は一人で使うには広すぎる和室であった。多分、私とダリは助手ということになっているので、一応赤の他人カウントでこうしてくれたのだろうけど、私としては別に一緒の部屋で良いんだけど・・・、とか思ったが、ぶるんと頭をふる。

いやいや、ほんの1ヶ月ちょい前くらいは、一緒の部屋にいることすら緊張していたのに、何、当然のように同じ部屋でと思ってるのよ・・・私ってば!

まあ、ほぼ毎日一緒のおふとんで寝ているので、今更なんですが・・・ね。

まあ良いか、なんかあったら(?)ダリの部屋に行けば良いんだし(!)。

そんなわけで、荷物を置いたら早速、食事の時間である。私はめっちゃお腹が空いていたので、早めの夕食はありがたい。

「このあたりの海の幸をふんだんに使ってますのよ」
食事は部屋ではなく、食事会場が別に用意されていた。私達以外にこの時間に食事する客がいなかったらしく、結構な広さの座敷に膳がぽつんと3つ並んで置いてあった。
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