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天狐あやかし秘譚
第23章 形影相弔(けいえいそうちょう)
艶やか女将が料理の説明をしてくれる。
ちなみにダリは日本酒を、宝生前と私は烏龍茶をいただくことにした。お酒を飲んでも良いのだが、明日もあるので遠慮したのだ。

料理は、先付に菊の花をあしらった魚介の細造り、汁物、メインはコリコリとした食感のキジハタのお作りと伊勢海老の盛り合わせ、それから焼き物では鯛とサザエ、煮物では車麩と白身魚の炊合せなどだった。最後に出てきたのも鯛を丸ごと使った鯛めしだったので、魚介づくしの会席だった。

むちゃくちゃ美味しい!

昼ご飯を食べそこねた私はがっつかないようにするのが精一杯。
料理が運ばれてくるそばから平らげていくという乙女にあるまじき食欲を見せてしまう。
普段はあまり食事をとらないダリも、お酒を飲みながら美味しそうに食していた。今は人間モードなので無いのだが、尻尾があったらさぞやふるふると踊っていたことだろう。

料理に舌鼓を打った後は、お風呂である。こちらの宿には温泉ではないものの、大浴場があるということだ。

「それでは、お風呂に入った後、そうですね・・・、9時ぐらいに私の部屋に来ていただけますか?そこで明日のことを相談するとしましょう」
宝生前が提案する。

現在時刻は7時。ゆっくりお風呂に浸かっても余りあるほどの時間だ。どうしよう。

ちらっとダリを見る。
ダリは・・・大丈夫かな?

一人にして平気だろうか?少しだけ心配になる。多分彼はお風呂には入らない。・・・一人でどっかほっつき歩いたり・・・まあ、してもいいか。迷子になることはないだろうし。

それに、考えてみれば、今日の午前中は船での移動でゲロゲロだったし、潮風に当てられて髪の毛が若干キシキシいっている気がする。さっぱりしたい。

とりあえずやっぱり風呂に入ろう。

そう思い直し、私は部屋から必要なものを持って浴室に向かうことにした。

風呂は石造りで落ち着いた風情だった。特に露天風呂などの変わったところはないが、広くて清潔で、とても気持ちが良かった。
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