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天狐あやかし秘譚
第28章 窮鳥入懐(きゅうちょうにゅうかい)
♡ーーーーー♡
【窮鳥入懐】 窮地に陥った人が助けを求めてくること。
助けを求めている人の声なき声を、聞いて助けるが人の道、みたいな。
♡ーーーーー♡

「何?奴らがいない?!」
松前荘の女将からの電話で圭介が血相を変える。

「いかがいたしましたか?」
圭介の様子からただならぬ事態を察したのか、執事の多田が声を掛ける。

「東京から来た、とか言っていた学者が逃げたらしい。部屋には當間姉妹たちが縛り上げられていたってことだ。くそ!なんでこんな時間まで気が付かないんだ!」
圭介が吐き捨てるように言う。
「始末しますか?」
「木島たちを出せ。今朝にはすでに逃げていたというから、浮内本家に行った可能性がある。私も出る。準備しろ。」
圭介がジャケットを羽織る。多田は下がり、圭介の命を女中らに伝えていた。
「余計なことをさせるわけには行かない・・・」
ポツリと呟く。

そう、余計なことをさせるわけにはいかない。・・・浮内の永遠の発展のためにも・・・。

圭介は怒りに満ちた目で、歯を食いしばる。

☆☆☆
「ダリ・・・」
薄暗い部屋の中、ダリの腕の中で目が覚めた。

ああ・・・狐神モードのダリ・・・。なんだか、すごく懐かしいよ。

「大丈夫か?綾音・・・。」
そっと体を起こしてくれる。周囲を見ると、少し広めの和室のようだった。部屋の壁にはろうそくが釣ってあるので、相変わらず薄ぼんやりと明るい。

ぐるっと見回している時、一点で目が留まる。
そこには、壁に張り付くように固定された女がいた。髪を振り乱し、拘束を解こうとしている。その女の前で宝生前が印を結んでいる。

あれは・・・ホシガリ様!?
そこには、着物姿のホシガリ様がいくつもの小さい石釘で壁に貼り付けられていた。石釘は身体中に刺さっているようで、その痛みにホシガリ様が悶え苦しんでいる。

「ダリさん・・・綾音さん、目、覚ましたんなら、早く逃げましょう!ちょっとこれ、抑えておくの限界です!」

ホシガリ様・・・?

その瞬間、私の中に、私と『私』の記憶が蘇ってきた。

村はずれの家での父母との会話。
湖での海子と清延様の様子。
雨の夜の悲劇、そして、閉ざされた歪んだ屋敷での苦しみの日々・・・。

「ダリ・・・ダリ・・・」
「いかがした・・・綾音・・・」
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