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天狐あやかし秘譚
第28章 窮鳥入懐(きゅうちょうにゅうかい)

「多分、圭介は・・・その真名とやらを知っていると思います。以前に聞いたことがあります。浮内の家の長子だけが、ホシガリ様を操れる・・・と。その時は意味がわかりませんでしたが、今の話を考えると、真名を知っているからコントロールできる・・・ということじゃないかと」
この草介さんの言葉に宝生前が飛びつく。
「それはありえます。だとしたら、なんとかして圭介を調教、いや説得して真名を聞き出せば・・・。」
どういうわけか宝生前がニヤニヤしている。「いや、そんな暇は・・・」「でも、背に腹は・・・」等と言いながらニヤけている様子は、いつもの彼と違っていて、ちょっと不気味だった。何、考えているの?
「一旦、ここを出ましょう。圭介を捕まえて真名を聞き出し、ホシガリ様を解放、その後、領巾の呪いを解く・・・、これでどう?」
私の提案に一同が頷く。よかった・・・これでやっと、彼女の苦しみを終わらせることができる・・・。
ほっと、息をついた、その瞬間、男の声がした。
「それは無理ですね・・・貴方がたはここで死ぬんですから」
振り返ると、そこには圭介とその配下と見られる男数名、そして・・・。
「ホシガリ様・・・」
美しい顔を醜く歪ませ、おそらく身体能力を増大させる神宝『生玉』の力で鬼神のごとく筋骨隆々とした姿となったホシガリ様が立っていた。
この草介さんの言葉に宝生前が飛びつく。
「それはありえます。だとしたら、なんとかして圭介を調教、いや説得して真名を聞き出せば・・・。」
どういうわけか宝生前がニヤニヤしている。「いや、そんな暇は・・・」「でも、背に腹は・・・」等と言いながらニヤけている様子は、いつもの彼と違っていて、ちょっと不気味だった。何、考えているの?
「一旦、ここを出ましょう。圭介を捕まえて真名を聞き出し、ホシガリ様を解放、その後、領巾の呪いを解く・・・、これでどう?」
私の提案に一同が頷く。よかった・・・これでやっと、彼女の苦しみを終わらせることができる・・・。
ほっと、息をついた、その瞬間、男の声がした。
「それは無理ですね・・・貴方がたはここで死ぬんですから」
振り返ると、そこには圭介とその配下と見られる男数名、そして・・・。
「ホシガリ様・・・」
美しい顔を醜く歪ませ、おそらく身体能力を増大させる神宝『生玉』の力で鬼神のごとく筋骨隆々とした姿となったホシガリ様が立っていた。

