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天狐あやかし秘譚
第40章 一殺多生(いっさつたしょう)
洋風の階段を昇ると、短い廊下の先に扉があり、そこを開くと小さな部屋に出た。
そこには簡易なテーブルと椅子、流しがひとつある。今入ってきた階段に通じる扉以外に、右手と奥にそれぞれ扉がある。
右手の扉を開くと、10畳くらいの居室だった。入って右手にベッド、左手奥の壁際に勉強机、その右手には大きめのはめ殺しの窓があった。私達が入ってきた扉のすぐ左手に扉があり、そこは先程の小部屋の隣を抜けるような短い通路があり、通路の途中の右手に先程の小部屋に出るのだろう扉があるし、さらに突き当りにまた扉が設けられていた。ちなみに突き当りの扉を開けると風呂、トイレ、簡単なキッチンとダイニングなどがあった。

私が奇妙な、と感じたのは、それぞれの扉が鍵をかけられるようになっている、ということだった。しかも鍵穴しかなく、内側から開くツマミのようなものがない。内からも外からも鍵を使って開け閉めするようになっているのである。

二階の空間に、居室、トイレ、洗面、風呂、キッチンなどがあり、ここだけで生活が完結するようにできているが、その割には扉が多い気がする。行き来が面倒くさいではないか・・・。

「誰もいないですね」
そんな私の疑問をよそに、淡々と瀬良が各部屋をチェックしていく。一応押し入れの類も開いて人が隠れていないか、何か重要そうな文献はないかをチェックしている。

瀬良によると、二階には名越の娘、真白がいるはず、とのことだった。しかし、結果的には誰もいなかった。それは、私に嫌な予感を覚えさせる。

名越の娘、真白は中学生くらいと言っていた。その子がいない・・・ということは・・・。
村人の誰かに襲われて・・・犯されて・・ってこと?

先ほどから私達を襲ってきた中にも中学生くらいの子がいた。いずれにせよ、早く救い出さなければいけない。
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