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天狐あやかし秘譚
第40章 一殺多生(いっさつたしょう)

そうは言っても、今の私にできることはない。重要な文献の見分けもつかないので、瀬良にくっついて歩きながら、ウロウロするしかない。
ふと見ると、ダリは、居室にあるベッドを手で撫でていた。何かを感じたのかもしれない。
なにしてるの?と聞こうとした矢先に、ブーッブーッとバイブレーションの音がする。瀬良の携帯が鳴ったようだ。
「はい・・・わかりました」
瀬良が応答し、何やら少し、色めき立つ。
そして、電話を切ると、私たちの方を向き直って告げた。
「綾音さん・・・名越が、動きました。疱瘡神と思われる者を連れているそうです」
いよいよ、決戦が始まる。
ふと見ると、ダリは、居室にあるベッドを手で撫でていた。何かを感じたのかもしれない。
なにしてるの?と聞こうとした矢先に、ブーッブーッとバイブレーションの音がする。瀬良の携帯が鳴ったようだ。
「はい・・・わかりました」
瀬良が応答し、何やら少し、色めき立つ。
そして、電話を切ると、私たちの方を向き直って告げた。
「綾音さん・・・名越が、動きました。疱瘡神と思われる者を連れているそうです」
いよいよ、決戦が始まる。

